理科番組の生かし方
-
3年理科「ふしぎのたまご」
-
観察・番組・インターネットの活用
はじめに
-
『ふしぎたまご』は、はかせ・ユミおねえさん、そしてドナドンとのコミカルな会話で子どもを画面に引きつけ、学校では観察することの難しい場面を映像で詳しく見せてくれる番組構成で継続視聴している。
-
子ども達は、虫が大好きで休み時間だんご虫を捕まえては、そのまま筆箱に入れている子どもいる。一学期は、教室でモンシロチョウが授業中に羽化し、生命の不思議に興味を持ってきている。一学期の番組「アオムシのへんしん」では、アオムシがすでにモンシロチョウになる準備をしていることなど、教科書にも図書室の本にもないところまで弁組としてとりあげ、自分たちが育てたアオムシがさらにすばらしく感じられた。
コオロギのひみつをTVで
-
都会の本校でもコオロギは、校舎裏の敷石の下などから容易に見つけることが出来る。児童は、コオロギに名前をつけたり、餌をあげたりしながら教室で育てる。そして、コオロギを観察したり、虫メガネを使ってくわしくスケッチする活動が中心となる。
-
夏休みの自由研究の課題にコオロギを選び、からだのつくりを細かく観察している児童もいる。
-
小さい物を全員で大きく見るために、教材提示機やデジタルカメラでコオロギを撮影し、教室のTVに大写しで見る。しかし、生きているコオロギは動く上、こちらの都合良く鳴いたり、産卵したりはしない。
-
そこで、ふしぎのたまごの「虫がないている」の出番となる。番組では、コオロギの産卵・幼虫や脱皮の様子、鳴くコオロギの様子が放映される。教室では観察することの出来なかったコオロギの活動を視聴することにより、さらに関心を持つことと思われる。
インターネットでコオロギ探し
-
次にインターネットでコオロギについて調べる。『インターネットは教材の宝庫』と言われ、様々情報がある。その中には、小学生3年生でも十分活用できる情報も多い。
-
本校では、平成八年度にコンピュータが十一台導入され、同時にインターネット接続もされた。児童用のコンピュータすべてかたインターネット接続ができ、本校では授業の中でも最も活用されている。児童は、休み時間パソコン室で自由に使うことが出来、インターネットを使って、自分の欲しいゲームや芸能情報を得たり、インターネット上のゲームを楽しんでいる。
-
本校では、インターネットに接続すると次のようなメニュー画面になり、児童が目的の情報を探す。この画面は、児童用のリンク集になっている。児童は、十五番の「こんちゅう」を選びその中から、コオロギの鳴き声や画像に関するホームページを用いて調べ学習を展開する。
-
インターネットのメリットは、右のメニューは教師が用意するが、それ以外の素材・教材は、インターネット上に公開されているホームページを利用し、教師自身が素材を用意する必要がない3年生の理科教材で、インターネットを活用するには、この単元は素材が多く適していると言える。
-
この学習では、兵庫県立人と自然の博物館のホームページを利用する。3年生がインターネットを活用する場合、文字が読め、意味が理解できるかどうか判断するが、ここのホームページは、適している。
-
また、個人のホームページである「虫の音ワールド」にもたくさんのコオロギの鳴き声と画像がある。
-
児童は、これらのホームページからさらにコオロギに関する様々知識を得て、理解を深める。
モンシロチョウとの違いの発見
-
今回の番組でも扱うが、一学期のモンシロチョウの観察の記録から、コオロギはモンシロチョウと違い、幼虫もさなぎもないことに気が付き、同じ昆虫でも成虫まで違いに気づく。モンシロチョウは、幼虫と成虫で住む場所も食べ物の違うがコオロギはどうか考える。
-
最後に、コオロギの飼育・観察、TVやインターネットで分かったことをを中心に新聞作りをして学習をまとめる。
-
以上のように、実際に観察に「ふしぎのたまご」そしてインターネットを活用した授業を展開考えている。
-
- もどる